フィリピンを最初に訪問したのは1990年代半ばでした。マニラ空港でとてもユニークな経験をしました。それは空港のトイレを使用した時のことです。洗面台の前に立つと隣にいたトイレの掃除係が蛇口をひねり水を出してくれました。そして手を洗い終わると、さっとティッシュタオルをくれたのです。空港でそのようなサービスを受けたのは初めてであり、とても素晴らしい国だと感動しました。しかし、その場を去ろうとすると手を差し出してチップを要求してきたのです。空港の中でこのようなことが行われていることは信じられませんでした。
そして更に驚いたことが起こりました。税関を通過してロビーを出ると写真を販売しているのです。よく見ると自分が写っている写真でした。それはマニラ空港に飛行機が到着し入国手続きに向かう途中の通路で写された写真でした。空港を出る頃にはそれを現像して販売しているのです。
当時はそのようなことが黙認されていたのかも知れませんが、今では経済が成長し国際空港の基準も上がりそのような光景は全く見られません。思い出すたびに懐かしくも感じますが、フィリピンの今後の発展が楽しみです。
(画像: フィリピン、マニラ市内の結婚写真の撮影風景)